ｄＺｉビーズ　「使いづれ」光沢のある現代制作の、左右対称モチーフの3眼ビーズ

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商品の説明

本品は、15年ほどまえに、ネパールのカトマンズで入手した、3眼zDi（ジー・）ビーズです。茶色の胎の片側に１眼、他面上下に2眼を左右対称に施し、１眼は6角に囲まれます。現代制作ジー・ビーズですが、胎は滑らかで孔近くなどに「使いづれ」があり、大切に着けられてきました。孔を覗くと、中央に少し丸い突起があり、伝統的な双方穿孔がなされています。
　チベット語でｚDiは、輝かしさや清潔さを意味し、チベットやネパールではズー・ビーズは、吉兆や神聖のビーズです。チベットの草原で農夫や牧夫が見つけ、近隣のブータン、インド北部のラダックなどでも見つかりした。正確な起源や制作法はわからず、「超自然的出自の宝石」とされ、仏教圏だけでなく世界で最も求められるビーズとなりました。
　インドで前5世紀に出現した仏教は、632年にチベットの国教とされ、5～6世紀に仏教が発展した中国では、ジー・ビーズが7世紀の書に記載されています。
　本来のジ―・ビーズは腐食瑪瑙（エッチド・アゲート）で、黒・白や茶の胎に、眼、ひし形、深い切り込みのある波形の「虎の歯」など、独自で多様なモチーフが施されます。砂糖や熱で瑪瑙の胎を黒くし、ナトロンで腐食・エッチングし白線で描きます。
　しっかりと描かれた線紋、本品のように対象的な紋様、色が濃く光沢があり、欠点が無いことが、不可欠な基準とされます。
　眼モチーフは典型的で、1眼から21眼まで制作されます。本品の3眼は、幸運、名誉、長寿の3星を意味し、幸せをもたらす冨と健康のビーズとされます。一般に、強力な目は、人の知恵を高め人生に幸せをもたらすとされます。
　こうした眼（アイ）モチーフは、アニミズム、仏教やヒンドゥー教の地域では、西アジアにおける邪視信仰のアイとやや異なり、「精神的なモノ」と結びつくシンボルとされます。邪視対抗ビーズとの見解もありますが、例えば、「虎の歯」は、確かに邪悪を防ぎますが、集中・決意・完遂の力で持主に困難を打開させとされます。また、ひし形は、雷の光りを意味し、無知を破壊し自らは壊れないとされ、「精神的なモノと結びつき」、幸せに導く護符と考えられるようです。
　本品は、ジー・ビーズのモチーフや不可欠な基準を再現した現代のビーズですが、人気の理由の一端を教えてくれそうです。
　サイズ　長さ　約42㍉　幅　約12㍉　孔径　約2㍉